動画のマッピングおよびパッキングフォーマットについて
3D VR動画ファイルでは、撮影方法などによって、マッピングフォーマットに違いがあるものが存在し、大きく分けて360度と180度のものがあります。その他の角度のものも存在しますがマイナーであるので特にサポートしていません。また180度のものでは魚眼レンズを使ったFishEye形式のものがあります。Channel Playerでは、それらの対応に加えて2Dの動画ファイルの方が世の中全然多いので、2Dの動画ファイル再生に対応しています。
youtubeが採用しているEqui-angular Cubemap(EAC)というマッピングフォーマットも存在していますが、Channel Playerでは未だサポートしていません。
またステレオのパッキング方法にも違いがあり、左右の目に対する映像をSide by Sideと言う左右に分かれているものと、Top BottomあるいはUp Downと言った上下に分かれているものが存在します。
それらが動画ファイルの中にパラメーターとして保存されていれば良いのですが、パッキング方法ぐらいしか保存されておらず、Channel Playerでも使っているAVPro Video Assetでパッキングの自動判定機能があるので、Autoのモードにすれば自動判別しますが、マッピングフォーマットについては手動で合わせるしかないのが現状です。
Channel Playerでのフォーマット設定方法に関して
Channel Playerでは2通りの設定方法を用意しました。シアター画面での設定方法とプレイヤー画面での設定方法です。
シアター画面での設定方法
まずシアター画面では、コントローラーのYボタンを押して、プロパティダイアログから各動画ファイルに対して、再生する前に設定することが可能です。
以下に示すものがプロパティダイアログです。ここで向かって右端から2番目の縦の列がマッピングフォーマットに対する設定ボタンです。また右端の縦の列がパッキングフォーマットに対する設定ボタンとなります。
プロパティダイアログ
マッピングフォーマットを指定するには、各動画ファイルごとに右側にあるボタンを繰り返し押すと、表示が変わり以下のものが設定可能です。
NA 未設定 360 360度 180 180度 FishEye180 180度 FishEye 2D 2D ファイル
マッピングフォーマット
また、パッキングフォーマットでは、各動画ファイルごとに右端にあるボタンを繰り返し押すと、表示が変わり以下のものが設定可能です。
NA 未設定 Auto 自動認識 TB Top Bottom, Up Down形式 LR Side by Side, Left Right形式 Mono モノ(ステレオではないひとつのカメラによる)形式
パッキングフォーマット
プレイヤー画面での設定方法
動画再生中にフォーマットを設定する方法として、左側のラジアルメニューを表示させて設定することが出来ます。ラジアルメニューを表示させるには、Oculus Touchコントローラーのグリップを握って左側のスティックをどちらかに倒せば表示されます。スティックを操作して選択しているボタンを変更し、そこでトリガーを引けばそのボタンを押して設定を変更することができます。
左側のラジアルメニュー1
上記の左側のラジアルメニュー1が表示されておらず、後述する左側のラジアルメニュー2が表示されている場合、右側の縦に3本ラインが入ったボタンを押して、左側のラジアルメニュー1に切り替えてください。
もし現在どの形式になっているか判りにくい場合には、まず左側のボタン「Reset 2D/Mono 180/LR」を押してください。現在VR形式のいずれかになっている場合には、2Dのスクリーンに表示させるモードになります。(その後、もう一度押すと180/LRの設定に変更するので、ほとんどの場合、それで設定終了となると思います。)
続いてVR形式の場合、上側のボタン「360/180/F180/2D」を押してください。押す度にマッピングフォーマットが変更されます。180度とFishEye180度はVR映像の歪み方が異なるだけで判りにくく、しかし誤っていると歪んだ映像になってしまいます。Reset 2D/Mono表示の際、映像が円になっている場合は、FishEye形式です。
続いて、下側のボタン「LR/TB/Mono/Auto」を押して、パッキングフォーマットを合わせてください。パッキングフォーマットはReset 2D/Mono表示とした際に、映像が左右に分かれているか、上下に分かれているかを見ておけば、そのままLR、TBを指定すれば良いです。
Autoを選択しても、その場で自動判別することはなく、次回再生するときに自動判別します。ただし判別に失敗する場合もあるので、そのときは手動で設定することになります。
2D動画ファイルの再生時のフォーマット変更を実施するには、左側のラジアルメニュー2を用いますが、あらかじめ、左側のボタン「Reset 2D/Mono」を押して、2Dスクリーン表示にしてから、ラジアルメニュー2に移ると設定がスムーズに行えます。
左側のラジアルメニュー2
上記の左側のラジアルメニュー2が表示されておらず、前述した左側のラジアルメニュー1が表示されている場合、右側の縦に3本ラインが入ったボタンを押して、左側のラジアルメニュー2に切り替えてください。
ここでは、上側のボタン「2D Rotate」を押す度に、2Dスクリーンを90度ずつ回転させます。また、下側のボタン「2D Aspect」を押すと、Default, Auto, 16:9, 4:3, 16:16, 9:16のアスペクト比の変更が実施できます。DefaultとAutoは、設定するアスペクト比としては同じであり、動画ファイルの縦横の大きさに比例させたアスペクト比になりますが、手動での未設定の場合のみ、Defaultという表示になります。また動画によっては16:9のアスペクト比のまま、90度回転させて、縦画面表示するものも存在するので、動画に合わせて指定してください。
左側のボタン「3D Slim」は、VR動画ファイル再生時に用いることが出来るボタンであり、VR動画で縦横の比率がおかしい場合に、少し左右を圧縮させてスリムに見せる設定となります。これは押す度にON/OFFがトグルします。
ファイル名でのフォーマット決定方式にも対応していますが、UIから設定できることや、一つ目のファイルさえ設定すれば、残りのファイルは同じフォーマットで再生するのが基本動作なので、ほぼ使うことは無いだろうと思います。
カメラの位置について
動画再生中にフォーマット形式を合わせることが出来ると、今度は、カメラ(自分の目)の位置を変更したい場合があります。例えば2D動画表示中は、映画館に居るようにちょっと下から見上げたいなどあると思います。
その場合には、Oculus Touchコントローラーの左右のスティックを使って、カメラの位置を変更できます。通常、動画再生中にAボタンを押してポーズしている際、カメラの移動が有効になっていると思います(シアター画面の設定ダイアログで、ポーズ中だけではなく常時操作できるよう変更可能です)。UIとしては、スクリーンを移動させる方法を採用しているアプリもありますが、このメタファーは自然ではないと感じたので、見ている人がスクリーンに近づくことで拡大表示としました。
まず、右側のスティックでカメラの向きを変更することができます。また左側のスティックでは左右上下に移動することが可能です。もし縦方向に移動したい場合には、左側のスティックを押しながら操作すれば、縦方向に移動できます。
カメラの位置の変更は、フォルダー単位で覚えているので、他のファイルの再生に移った際、元の位置に戻りたい場合には、Xボタンを押してRecenterを実施してください。Oculus Quest2の場合には、Oculus TouchコントローラーのOculusボタンを長押しすることで、カメラ位置を初期化できます。
シアター画面ではカメラの移動機能はオフにしていますが、たまに位置がずれることがあるので、その時にはRecenterを実施してみてください。
そのほかの操作方法の情報は、ヘルプドキュメント(シアター画面 、プレイヤー画面 )をご覧ください。